2日で読み終わってしまいました。
なんともったいないw

僕は本を選ぶとき、それが自分の好きな小説家のものならば、
まったくあらすじなどを確認せずにその本を買う。
その方が楽しめるから。
今回も「なんでタイトル『チルドレン』やねん」な感じで読み始めた。
案の定、初っぱなから引き込まれる。
「バンク」
場面は銀行の中。
そこで強盗の人質になっている大学生の鴨居と陣内、と、永瀬。
もうそんなシチュエーションだけで、「え、このあとどうなんの?」とワクテカである。
本作品は、作者の言葉を借りれば「短編集のふりをした長編小説」。
一編一編は短編ではあるが、通して読んで全体を見返すと確かに長編と呼べるかもしれない。
だからひとつの話を読み終わっても手が止まらなかったのか。
印象に残ったのは陣内の言葉。
盲導犬を連れている永瀬に施しをするおばさん。
過剰な同情というものは、端から見ていてなんとも言えない気分になり、
見ているこっちが沈んだ気分になりそうだが、陣内は違う。
永瀬が手に持っていたその五千円札を見て「何で、お前だけなんだよ!」と言う。
「ずるいじゃねえか」
「どうして、お前だけ特別扱いなんだよ」と。
そこで読者はホッコリとする。
そして陣内をますます好きになるw
いいなぁ。
(井上雄彦の「リアル」に出てくる野宮を思い出しました。)
この作品の中には短編が五編入ってるんだけど、
そのすべてには、ただの一人も悪人が出てこない。
そして、それぞれに少しずつ、ちょっとした奇跡が起こってる。
だから読後感が清々しいのかも知れない。
読み終えた後、表紙の絵を見ると「あ〜」ってなります。
個人的には表題作「チルドレン」が一番好き。
*
2冊目

「チルドレン」読み終えてすぐ読んじゃったんだよね〜。
だから自分のなかの“伊坂欲”ってのが少なかったのかもしれない。
もひとつテンションが上がらなかった。
裏の業界に住む3人の登場人物、『鈴木』、『鯨』、『蝉』。
彼らの物語が交互に語られ、その3人が最後どうなっていくのか…。
という感じ。
まぁ好き嫌いの出そうな作品だなーと思った。
会話の部分とかね。
テンポはいいんだけどね。
この3人の中では蝉が好きです。
カラッとしてるとことか、しじみを愛でるとことかね。
まぁそーだな。
65点。
若干低めw
あ、でもストーリーはさすがで面白いよ!
と意味不明なフォローw
ちなみに「ジャック・クリスピン」というロックミュージシャンと「抑圧」という映画については、
読む前にこことかここは見ない方が吉。
あとに見た方が面白いからw