なんで俺はこの本をもっと早くに読んでおかなかったんだろう。
これは凄い本。
読んでなかったことに軽く後悔です。
もう読んでて何度も泣きそうになった。
第5章の最後の一文なんて、読んだ瞬間に目の幅の涙が出そうだったよ。
つくづく偉大な人だなぁと思った。
ホントよく日本に来てくれた。
単行本は2005年に出ているので詳しくは書きませんけども、
木村元彦の丁寧な取材がオシムのその人となりを際立たせている本書。
ユーゴスラビアの歴史にも造詣の深い著者だからこそここまで深くオシムその人を描けたのだろう。
オシムの過酷な半生は想像を絶するようなもので簡単に言葉にすることは憚られるけども、
政治に翻弄され内戦によって崩壊していく代表チームの監督としての苦悩や、
家族と引き離されながらもサッカーを心から愛する一人のプロフェッショナルな監督の心中は
どんなだったのだろうと思うと何とも言えない気持ちになる。
分断された祖国。
生まれ育ったサラエボでの戦争。
そういった事実を踏まえて、オシムの言葉を読み返すと1つ1つが胸にズシーンと響きます。
名著。
この文庫版では単行本になかった「第10章」が加筆されています。
代表監督になってからのこと。
急性脳梗塞で倒れてからのこと。
その中では橋本や宮本も登場していてガンバサポ的にも興味深い内容になってる。
あの「ではではまたね〜」と軽い感じで締めるブログを書いてるハッシーが、
本来のインテリジェンスな選手として描かれていて嬉しい感じw
もう僕らはオシムの日本代表を今後見ることはない。
「もしも今、代表の監督がオシムだったら…。」と思うことはあるけれど、
それはもう叶わぬ願いだ。
そんな今、オシムが退院した時のメッセージを読み返すと、なんというか心が震えます。
FIFAワールドカップ2010年大会の予選、北京オリンピックでの健闘と幸運を祈ります。日本サッカーの進歩は常に私の関心事ですから。応援しています。
また、みなさまには次のようにお願いします。
スタジアムに足を運び、選手たちに大いにプレッシャーをかけて下さい。もっと走れ、もっとプレースピードを速くしろと。そして選手たちが良いプレーをした時には大きな拍手を与えて下さるように。
オシム前日本代表監督が退院 〜オシム前監督からメッセージ〜(08.03.25):ニュース | 日本代表 | 日本代表 | JFA
心に沁み入るね。
グッとくる。
そんなオシムがJFAアドバイザーに就任するとのこと。
明日記者会見があるそうですけど、どんどん協会に突っ込んでいってほしいですね。
オシムしか叱る人いないでしょうし。
まぁ個人的にはアドバイザーなんかよりも監督に(ry